登場人物
光・・・・・・決断力が優れている（十三歳）
守・・・・・・頭脳明晰（十二歳）
ジョー・・・・射撃が優れている（十二歳）
マキ・・・・・守の双子の妹。頭が良く優しい美少女（十二歳）
ケン・・・・・自分の行動を加速する事ができるロボット
ホシ・・・・・アインシュタイン以上の頭脳を持つロボット
シン・・・・・百万馬力の力を持つロボット
ユキ・・・・・何でも組み立てる事ができ復元光線で傷などを治す看護用ロボット
以上のロボット達は空を飛ぶ事ができ協力して光達を育てた。
西暦二一三八年スイスのジュネーブで核軍備撤回会議が行われていた。
西暦一九四五年にアメリカで初めて原子爆弾を作って以来みるみるうちに世界の大国は原子爆弾を持つようになった。
二十世紀初頭に強国として世界中に恐れられ、そのために唯一の原爆被爆国となった日本も被爆してから百年後の二〇四五年八月に原子爆弾を持った。
これにより世界中に核戦争の恐怖が強まって行った。
ここ日本のある町に少年少女が住んでいた。
彼らは光（十三歳）・守（十二歳）・ジョー（十二歳）・マキ（十二歳）の四人だった。
彼らには両親がいずロボットのケン・ホシ・シン・ユキによって育てられてきた。
「・・・会議は決裂し世界は戦闘体制に入りました」光達八人はニュースを聞いていた。
「マキ・守・ジョー。聞いた通りだ。戦争になるのはもう時間の問題だ。かねてからの計画を実行するときが来た。だけど強制はしないよ。いやならやめてもいいんだ。何しろ命がかかっているんだから」光はスイッチを切って言った。
「光さん覚悟はできているわ」
「今更聞くなんて水臭いよ」守が言った。
「そうだよ」ジョーも頷いた。
「よし。それじゃ決まった。それじゃかねてからの計画通りマキ・ユキ・ホシは僕と一緒に一号へ。守・ジョー・ケン・シンは二号に乗車してくれ」
「了解！」
八人は二台のロケットに分乗した。
「よし出発！ 守はアメリカをまかせたよ」
「了解！」
二台のロケットは飛び立った。
一号ロケットはヨーロッパ上空に来た。
「地球人に告げる！ 今や全地球人は協力して宇宙からの外敵に当たらねばならなくなった！ 天文学者諸君。太陽を観測し給え！ 太陽のすぐそばに小さな星が見えるであろう！ その星には我々地球人と同じ様な形をした人間がいる！ 第一の種族は平和的種族で全体の一割しかいない！ 第二の種族はゼオと呼ばれ太陽系から一・五光年離れた遊星オメガから来て第一の種族を征服し次に地球を狙っている！ 繰り返す！ 全地球人は協力してゼオの攻撃に備えねばならない！」
その声は全ヨーロッパに響きわたった。
光は基地に戻ってきた。
守は一足先に戻っていた。
「やあ守。そっちはどうだった？」
「こっちはうまく行ったはずだよ」
「ニュースを聞いてみようよ」ジョーがスイッチを入れた。
「・・・・やアメリカなど世界各地に謎のロケットが出現し謎の言葉を残して去りました。アメリカなど自由主義国家では社会主義国の策略ではないかと発表しました・・・」
「なんてわからずやなんだ！ 地球が狙われていると言うのに！」守が怒ってスイッチを切った。
「世界中に呼びかけて地球防衛軍を作ってもらいたいのに！」ジョーがため息をついた。
「こうなったら僕達だけで戦う以外ないかもしれないなあ」光がため息をつきながら言った。
「そうね。他の人達だって私達が戦っているのを見れば立ち上がるわよね」マキが言った。
「そうだね。だけど僕は以前から気になっていた事があるんだ」光がホシに向かって言った。
「なに？」ホシが聞いた。
「なぜ君達はゼオの事を知っているんだ？ それと僕やマキ達の両親はどうなっちゃったんだ？」
「それは・・・」ホシが言葉に詰まった。
「どうしたんだ？」ジョーが聞いた。
「ホシ。光も十三歳になったんだしもう秘密を明かしても良い頃じゃない？」ユキがホシに向かって言った。
ホシは考え込んでしまった。
「そうだよ。光は十三歳だし守達だって十二歳になったんだもの」ケンがユキに同意した。
「よし。それじゃ言うよ」
ホシが話し出した。
今から十四年前にこの町の裏山に一台のロケットが着陸した。
誰一人としてそれを見ていたものはいなかった。
ロケットの中から一人の男が出てきた。
男は酷いケガをしていた。
そこに一人の女性が通りかかった。
その女性はユキコと言う名前で遠い祖先が戦争による原爆を受け、代々科学者と医者をするようになりユキコも医者兼科学者だった。
ユキコは倒れている男を見つけすぐに自宅に連れ帰り手当をした。
男はホシと言う名前で太陽をはさんで地球と反対側にある星からやってきたと言う。
その星は地球と良く似た星であり科学が発達し文明が栄えていた。
ある日ゼオが攻めてきてアッというまに占領されてしまい次々と科学者を殺害していった。
しかしホシは隙を見て逃げ出したがゼオの攻撃にあい酷いケガをして地球に着陸した。
やがてホシとユキコは愛し合い結ばれて一年後に男の子を生んだ。
男の子は星のように光れと言う希望で光と名付けられた。
その頃からホシはロボットやロケットの研究をしていた。
やがて光が生まれた翌年にユキコが三人の赤ん坊を連れてきた。
ユキコの親友二人が亡くなったので引き取って育てるという。
男の子はジョー・守と言う名前で女の子は守の双子の妹でマキという名前だった。
しばらくは平和な日々が続いた。
しかし光が二歳の時にゼオがやってきてホシとユキコを殺した。
幸い光達四人は地下の秘密基地にいたので無事だった。
その後光達四人はホシ博士が完成させていた四人のロボットによって育てられてきた。
「これでわかったね？ 僕の名前は君のお父さんの名前でユキはお母さんの名前なんだよ」
「そうすると僕だけは宇宙混血児なんだね」光がユキに聞いた。
「そうよ。光は今のところたった一人の宇宙混血児なのよ」ユキが頷いた。
「そうとわかればどんな事をしたってこの地球を守ってみせるぞ。たとえ僕だけでも」光が力強く言った。
「光さんだけって事はないわよ。私達だっているんだから」マキが不満そうに言った。
「ごめん。僕達だけって意味だよ」光がマキに謝った。
「・・・・各国は一週間後にジュネーブで緊急会議を開催する事を決定しました・・・」ニュースが流れてきた。
「やっと各国もわかってくれたみたいだね」守が安心したように言った。
「僕達もその会議に行こう！」光が言った。
「そうね。そして地球防衛軍の設置を真剣に話し合いましょう」ユキが頷いた。
「そうだね。だけど行くとなったら誰と誰が行くんだ？」ケンが聞いた。
「もちろん全員だろ？」シンが言った。
「私は全員で行くよりも三人くらいで行く方が良いと思うわ」ユキが言った。
「僕もそう思うよ。しかし誰が行くかとなると困るな」光が首を傾げた。
「それじゃ僕とユキと光の三人で行く事にしよう」ホシが言った。
「そうだね。光はただ一人の宇宙混血児だしユキは光を育てたんだしホシはゼオの事を良く知っているからね」守が賛成した。
「それがいいわ」マキも賛成した。
やがて会議の日が来た。
光たち三人はジュネーブに向かって出発した。
会議は三日間行われ三人が帰ってきた。
「光さんどうでした？」マキが真っ先に聞いた。
「大成功だよ。各国が地球防衛隊を結成する事でまとまったよ」
「それから地球防衛隊では私達の事を《エンゼル戦隊》って呼ぶ事になったわ」
「エンゼル戦隊。地球を守る天使って言う訳だね。良い名前だね」守が嬉しそうに言った。
「みんな聞いてくれ。帰る途中で光やユキとも話してきたんだが僕達八人は今まで四人ずつ二台のロケットに乗っていたけれど、ゼオと戦う事になるとこれじゃまずいと思うんだ」
「そうだね。ゼオは多数だものな」ケンが頷いた。
「そこて考えたんだ。ケン・シン・ユキ・それと僕は自力で飛ぶようにしたらどうだろう？」
「私とホシは攻撃武器は何もないけど銃くらいは使えるし、ケンは攻撃武器を持っているしシンは百万馬力ですもの」
「なるほど。いい考えだな」シンが感心したように頷いた。
「そうすると一号ロケットには光とマキが乗り、二号ロケットには俺とジョーが乗るわけだな」
「うん。そうなれば三倍の戦闘力になるからね」光が頷いた。
エンゼル戦隊 未完
これは初めてのＳＦのつもりでしたがここまで書いて他のことにかまけて未完になりました。